ソフビはすばらしい、という話
さいきんはソフビを買う機会が増えました。
ぼくの買うソフビは、とくにこだわりがありません。
デザインが気に入りさえすれば、個人制作のインディーズソフビだろうと、現行のウルトラ怪獣シリーズだろうと、ゆるい造形の古めかしい怪獣ソフビだろうと、構わず買い集めます。
この方針についてはぼくの玩具購入全般に共通するものなのですが、さいきんは、満足度という点でソフビに勝るものはそうそうないぞ、という結論にたどり着くようになってきました。
ソフビは安い
まず、安い。
インディーズのソフビはとうぜん例外となりますが、ウルトラ怪獣シリーズや古いソフビといったジャンルであれば、数百円~二千円ぐらいの範疇で買えることがほとんどです。
すでに五千円~一万円が標準的な価格帯になりつつあるアクションフィギュアなどと比べると、だいぶ財布にやさしい。
またインディーズソフビにおいても、個人製作の少量生産ということを考えれば、あのていどの価格帯で購入できるというのは破格といってもいい。
アートトイのジャンルのなかでは、「まだしも手が届く」といった点でも、すばらしいことです。
原油の価格高騰といった昨今の事情もありますので、いつまでも続けられる文化ではないのかもしれませんが……。
ソフビは触りやすい
次に、触りやすい。
アクションフィギュアはとうぜんですが、可動域が多い。
それに関節の硬い・柔らかいが個体によって異なります。
飾っているものをうかつに触ると、しっかり自立させるまでに細かな調整が必要となります。
こうなると、棚に飾ってあるものをちょっと手に取る……ということのハードルがぐんと高くなってしまうのです。
遊ぶために買ったオモチャなのに、遊ぶ頻度が下がってしまう……。
これは正直言って、健全な事態とは言いかねます。
それにくらべて、ソフビです。
おおむね、可動部が少ないおかげで自立には困りません。
ウルトラマンのように華奢な人型であれば、それでもゆがみによって立たせるのは難儀してしまいますが、怪獣なら尻尾があるおかげで三点保持ができますし、クリーチャー類なら大きめに作られた足がしっかりと保持してくれるものが多い。
とくに、さいきんの個人製作ソフビは、ソフビとして遊びやすいようにキャラクターデザインを行っていますから、立たせやすいようにうまくつくってくれています。
足を短めに、重心はなるべく下のほうに、接地面積はできるだけ広く……。
こうした配慮の行き届いたソフビは、じつに気軽に手に取ることができます。
ソフビは遊びやすい
つぎに、遊びやすさ。
じつを言うと、可動部の多さは必ずしも遊びやすさを意味しません。
ポーズを取らせて飾ったり写真を撮るのであれば、もちろん可動部は人間と同レベルで存在するほうが望ましいでしょうが、ぼくの主要目的はブンドドです。
手に持って、台詞を喋らせたり、戦わせたりして遊ぶ。
この場面においては、さほどの可動部は必要ではありません。
想像力が働いているのですから、肘や膝が動かないからといって、さほど困らないのです。
頭の中で激しいアクションを繰り広げさえしていれば、じゅうぶんなのですから。
それよりも、立たせやすいことが、遊びの場面においてもメリットとして作用します。
先日の記事でも語った通り、ブンドドの楽しみの大部分を占めるのは、並べることです。
たくさんのオモチャを並べているうちにストーリーが見いだせ、ブンドドは進みます。
ということは、並べやすい≓立たせやすい、というメリットは、ブンドドにおいてきわめて重要であるということができるのです。
また、手に取ったあとにすばやく机に置き直すさいにも、すぐに立たせられるというのは重要です。
違うオモチャを手に取ってストーリーを進めたいのに、机に転がってしまったオモチャを立たせ直さなくてはならない……。
こうなってしまうと、せっかく構築されていた想像力の世界は寸断を余儀なくされます。
その点ソフビであれば、さっと置くだけできっちり自立してくれますから、じつに頼もしい。
ソフビは壊れにくい
よく言われていることですが、ソフビというオモチャの魅力はなんといっても壊れにくさです。
もともとが、子供が手に持ってぶつけ合うという遊びかたを想定したオモチャですからね。
ちょっとやそっとの衝撃では破損しないというのは、コレクションとしても安心感があります。
長年オモチャ箱の中に放り込んでいても、さほど問題なく遊ぶことができます。
関節が緩くなったり、もげやすくなったりするアクションフィギュアよりも、経年に耐えやすいというのは魅力です。
というわけで
さいきんはソフビばかり買いあさっているという報告でした。
また、コレクション紹介なども進めていきたいと思います。